先日、こんな記事を見ました。
関西電力は25日、大阪市内で定時株主総会を開いた。運転開始から44年の美浜原子力発電所(福井県美浜町)3号機を23日に再…
先行きの見えない原子力を抱える電力会社に対し
株主からの不満が出たようです。
「原子力は脱炭素に必要である」という電力会社側の主張に対し、
「再生可能エネルギー」への投資は大きく増えていない現状に指摘もあります。
今回は、
電力会社のニュースに興味がある方に向けて
元社員の目線から内情も含めてお話いたしましょう。
脱原発は現実的な判断か?について
脱原発について賛成派の方もかなりおられるかと思います。
私も
いずれは・・・
という条件であれば同意です。
しかし、
日本にとって
原子力を除いたエネルギーでは人々の生活を支え切れないというのも事実です。
現在、火力・再エネで対応できている!!
脱原発派の株主さんは、そう主張する方は多いです。
ただし、
これは輸入であったり、天候であったり
安定供給の上で、外部要因が非常に重要な要素になってしまうのです。
日本では、
明日、他国から輸入ラインをつぶされる・・・
そんな考え方をする人はいません。
国防の観点からも自給自足エネルギーは必要なものです。
だからこそ
国策として原子力は許容され続けてきました。
今、
注目されている再生可能エネルギーは、
火力発電のような出力調整はできませんし、
ベースロード電源ともいえる安定供給も難しい。
消去法で原子力は選択されてしまいます。
というよりも、
捨てる判断ができる人が国にはおらず、
あやふやな方針となっています。
どうもagaruです。 先日、こんな記事を読みました。 経済産業省資源エネルギー庁は8月19日、調達価格等算定委員会を開催した。長崎[…]
脱原発を叫ぶ株主の指摘は適切か。
これに対して
株主が、事業者に対して
やめてしまえ!!と怒るのは無理ないでしょう。
なぜなら
国が曖昧な態度を取り続ける国策に付き合わされるいわれは
投資家にはないからです。
株主会社は投資家のものです。
日本ではここがはき違えられていますが、
株主こそが資本主義の頂点です。
経営を執行する人間に指摘をするのは権利です。
私は、株主の要求は正しい。
そう考えます。
曖昧な態度を続ける国には付き合う必要はない。
やめてしまえ。
合理的です。
ただ、この主張は
日本という国が
今後衰退し続けるのを加速する要素にもなりえます。
エネルギーは産業を支えます。
日本は産業で稼ぐ国ですが
安定供給を欠いたエネルギーで安価な高性能な製品が作れるでしょうか?
CO2をふんだんに使った製品に
今後、海外で高額な関税がかからないでしょうか?
こういった可能性は大いにあります。
エネルギー問題に目をつぶることは
今後の日本経済にも大きく影響していくのです。
一時の感情のみではなく
公共事業として電力会社は慎重な判断をしているといえるかもしれません。
一方で、
問題を先送りしているという面もあります。
原子力を続けるのか・捨てるのか、
どっちつかずで国のせいにする。
これも電力会社らしい部分です。
私は、
もっとこういった問題に合理性や科学的な議論がされるようになることを願っています。
一度、外資系のエネルギー会社が大手電力会社に匹敵するくらい大きく成長してくれれば
業界自体も、もっとスピード感ある成長を始めるかもしれないですね!
今回はこの辺で!
ではまた!!